[シドニー 13日 ロイター] – 豪財務省は、2022年に国内で発生した洪水など自然災害が50億豪ドル(34億8000万米ドル)の経済損失をもたらし、インフレを加速させたとする試算を明らかにした。
豪州は昨年、4回の大規模洪水などに見舞われた。財務省によると、経済損失は21/22年度の実質国内総生産(GDP)の0.25%に相当する。特に鉱業や建設活動の遅れ、作物への被害が顕著だった。損失額にはインフラや他の資産への被害額は含まれていない。
チャーマーズ財務相はABCラジオで「自然災害がより頻繁に起きている」とし、人的損失だけでなく経済、財政にもコストがかかると述べた。
財務省によると、洪水で作物が流され、物流が混乱した影響などで昨年の野菜・果物価格は16.2%上昇。生鮮食品の値上がりは続くと見込んだ。
チャーマーズ氏は、災害関連で昨年35億豪ドルを支出したが、今年もこうした支出が膨らみ、予算を圧迫するとの見通しを示した。