[25日 ロイター] – 保険仲介大手エーオンによると、2022年に世界各地で発生した自然災害による経済的損失額は3130億ドルに達した。そのうち保険各社が補償した額は1320億ドルで、半分に満たなかった。
補償額は21世紀に入ってからの平均を57%上回った。プロテクションギャップ(経済損失額と保険による補償額の差)は58%だった。
洪水やハリケーンなどの自然災害の件数は421件で、2000年以降の平均(396件)を上回った。一方、プロテクションギャップは歴史的低水準となった。
22年9月に米フロリダ州に上陸したハリケーン「イアン」により米国の保険損害額は500億─550億ドルに達し、全体の75%を占めた。経済的損失は950億ドルを記録した。
イアンで保険業界が補償した額は自然災害としては過去2番目に大きい水準だった。
オーストラリアでは、ラニーニャ現象による豪雨や洪水が発生し、洪水に関連した保険損害は過去最高の40億ドルとなった。