[シドニー 18日 ロイター] – オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルがほぼ横ばい。軟調な国内経済指標を受け、今年見込まれていた力強い景気回復に不透明感が生じている。
豪ドルは、米祝日で小動きとなった前日に続き、ほぼ横ばいの0.7215米ドル。
NZドルも0.6795米ドルでほぼ変わらず。先週の高値(0.6890米ドル)を大きく下回る水準となっている。
両通貨とも国内経済指標が失望を誘う内容となった。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)と調査会社ロイモーガンが公表した1月10─16日の豪消費者信頼感指数は7.6%低下し、2020年10月以来の水準に落ち込んだ。新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大を受けて、人々が自主的に外出を避けたことなどが影響した。
ニュージーランド経済研究所(NZIER)が発表した2021年第4・四半期の企業信頼感も、コロナ規制やコスト上昇の影響で前期から悪化。同四半期に値上げしたとの回答は約52%に上り、1987年以来の高水準となった。
キウィ銀行のチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は「インフレ圧力は鮮明で、加速しているようだ」と指摘。「国境閉鎖で有能な人材確保が一段と困難になっており、異例の労働市場逼迫が賃金を押し上げている」と述べた。
その上で、NZ準備銀行(中央銀行)が2月23日の次回会合で25ベーシスポイント(bp)の追加利上げを決定するとの見方を示した。
市場は2月に政策金利が1%に引き上げられ、10月までに2%に上昇する可能性を完全に織り込んでいる。
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