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韓国エンタメ大手CJENM日本コンテンツ制作に意欲 世界に発信 | ORICON NEWS


 K-POPの世界進出の一翼を担ったメディアの1つに、韓国のケーブルメディアチャンネル「Mnet」が挙げられる。映画『パラサイト 半地下の家族』やドラマ『愛の不時着』を手がけたことでも知られる総合エンタテインメント企業CJ ENMが運営し、最旬のK-POPチャート番組『M COUNTDOWN』を毎週日韓同時で生放送しているほか、世界最大級のK-POP音楽授賞式「Mnet ASIAN MUSIC AWARDS(MAMA)」や、KカルチャーとK-POPアーティストと直に触れ合えるコンベンション「KCON」を日本、アメリカをはじめ世界各国で定期開催している(20年以降はコロナ禍のため、オンラインイベント「KCON:TACT」を開催)。コンテンツ制作力の高さには定評があり、オーディションやラップ、ダンスバトルなど、音楽をフックにした番組は日本でも人気が高い。それもあり、昨年は同社と日本エンタメ企業やメディアとの提携のニュースが相次いだ。世界で注目される韓国コンテンツと日本コンテンツの違いや、世界進出のヒントをCJ ENM Japan代表の崔起容(チェ ギヨン)氏にきいた。

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■「大事なのは5パーセントの違いを認め合うこと」日韓協業の契機となったオーディション番組『PRODUCE 48』

 近年、多くの人気グループがK-POPのオーディション番組から誕生している。そのオーディションブームを作り上げたCJ ENMは2018年、培ってきた番組制作ノウハウを用いて、韓国の芸能事務所の練習生と日本の現役アイドルであるAKB48グループが競い合ったオーディション番組『PRODUCE 48』を制作した。それ以前の同番組シリーズでは、主に韓国のメンバーで作られたグループがデビューしていたが、同番組から日韓混合のガールズグループIZ*ONE、つまり、日本と韓国が合同で作った初のグローバルコンテンツを誕生させた。勝ち残った宮脇咲良矢吹奈子本田仁美は日本を飛び出し、K-POPアイドルとしてグローバルな人気を獲得することができた。崔氏は日本との協業のきっかけとなった同プロジェクトの一員だった。

「『PRODUCE 48』は、韓国以外の国と組んで一緒にオーディション番組を制作する最初の例になりました。正直言って大変なことも多かった(笑)。日本では未完成の“ダイヤの原石”が磨かれていく過程を楽しむ傾向がありますが、韓国ではダイヤを磨くだけでなく、宝飾品にしてさらに価値を高めるまでが求められます。オーディション番組1つとってもそういう視点や考え方が異なりますし、仕事の進め方も違います。日本と韓国は似ているようで違うので、そのバランスを取るのが難しかったですね」(CJ ENM Japan代表・崔起容氏/以下 同)

「制作過程で僕がよく話していたのは、『日本と韓国は、95パーセントは似ているけれど、残りの5パーセントがすごく違う。だから、この5パーセントの違いを認め合うことが大事だ』ということでした。わずか5パーセントなんだけれど、そこを理解するのが難しい。無理に理解しようとするのではなく、その差を認めて受け入れる。それができれば、信頼関係を築けるんですよ」

 翌19年には、同社の人気オーディション番組シリーズを日本向けにローカライズした『PRODUCE 101 JAPAN』を、吉本興業と協業で開催。そこからJO1INIといったボーイズグループが誕生した。彼らはMnetの「KCON」や「MAMA」といった大型イベントに出演し、海外での人気も高めている。

■日本のアーティストやコンテンツを世界に発信 コンテンツ制作に注力するCJ ENM Japan

JO1(ジェイオーワン):『PRODUCE 101 JAPAN』の第1回目(19年)の合格者11人で結成されたボーイズグループ。SG「PROTOSTAR」でデビュー

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「CJ ENMのプラットフォームは、世界をターゲットにしています。JO1やINIのように、日本のアーティストやコンテンツを世界に紹介していくのも、我々CJ ENM Japanの役割だと思っています。CJ ENMも以前は、韓国のコンテンツや文化を世界に紹介することをミッションにしていましたが、5年ほど前からCJ ENMが制作するコンテンツを世界に紹介するという方針に変わりました。つまり、CJ ENMがローカルの消費者に合わせたコンテンツを作り、それらを世界に紹介するということです。日本にはまだ、世界にコンテンツを紹介するプラットフォームが足りていないと感じています。CJ ENM Japanはこれから、日本でコンテンツを作ってそれを世界に紹介していきたいと考えています」

 世界をターゲットにしているCJ ENM。このノウハウやプラットフォームを武器に、TBSグループ、東映アニメーションとの協業を行うことが発表されている。

「日本のマンガは面白いので海外でも人気ですよね。このマンガを原作にして、日本と韓国でドラマや映画を制作したら、同じ原作でもまったく違う作品ができると思うんです。JO1やINIのように、アーティストだって韓国の育成システムを使えば、日本の既存グループとは違うものになるのと同じです。何でも韓国式がいいというわけではありませんが、CJ ENMなら、日本とは違う価値観で世界に進出していける原石を見つけられるんじゃないかと考えています」

 日本とは異なる価値観、それはいったいどういうものなのか。

「それって料理の味の好みのようなものだと思うんです。例えば、家庭料理の味とお店の味を比べると、より多くの人に受け入れられるのはお店の味ですよね。その違いって、実は小さじ1杯の砂糖だったりするんですよ。だからこそ、それぞれの『良さ』と『差』をわかる人間が必要なんです。先ほど言った『5パーセントの違い』を認めつつ、いかに一味を加えるか。そこを担っていくのがCJ ENM Japanだと思っています。単にコンテンツを提供するビジネスではなく、日本のコンテンツ制作者と一緒に世界の人々を楽しませるものを制作し、サービスしていきたいと思っています」

NI(アイエヌアイ):21年開催『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生したボーイズグループ。21年11月にSG「A」でデビュー

NI(アイエヌアイ):21年開催『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生したボーイズグループ。21年11月にSG「A」でデビュー

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■欲しい情報やコンテンツをワンストップで取得 配信プラットフォーム『Mnet smart +』の次なる展開

 この数年のK-POPの世界的な人気の高まりはすさまじいものがあるが、その一方で、K-POPの主力ターゲットの若者のテレビ離れは進んでいる。CJ ENM Japanの主軸でもあるMnetは、今後どのような戦略を考えているのだろうか。「現在、スマホ、PCで『Mnet Smart』という配信プラットフォームを手掛けています。ここでは、CS放送Mnet Japanチャンネルだけでなく、韓国ケーブルテレビMnet Koreaチャンネル配信、そして日本語字幕付きの韓国ドラマ、バラエティ、音楽番組のVODサービスやコンサートのライブストリーミング配信などを行っていますが、2月15日に大型アップデートして、『Mnet smart +』というサービスをローンチしました。デザインやユーザビリティの刷新はもちろん、新たに“ファンコミュニティ”機能などを追加しました。OTT(動画配信サービスなどインターネットによるコンテンツ配信)にお金を使うのは、コアなファンです。そのため、「いかにファンの心を掴み、ファンを楽しませるコンテンツ作りができるかが、今後の展開のカギになります」

 『Mnet smart +』は今後もさまざまな機能を付加していき、最終的には、『Mnet smart +』があれば、好きなアーティストの情報やコンテンツがワンストップで手に入れられる、そんな便利でファンにとって欠かせない、プラットフォームに育てていきたいという。

 今後、続々と日本制作のコンテンツも増えていきそうな話だが、日本人の気付いていない“一味”でどのようなコンテンツ、そしてどのようなアーティストが世界に飛び出していくことになるのか。今後の展開が楽しみだ。

文・坂本ゆかり

 





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