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【徹底分析】ゼレンスキー大統領演説 どう受け止めましたか? | NHK | News Up




23日、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本に向けて行った12分間の演説。

ツイッターでは「ゼレンスキー大統領」がトレンドワード入りするなど、注目されました。今回は演説内容やSNSでの受け止めを徹底分析。

大統領のメッセージ、あなたはどう受け止めましたか?

(おはよう日本ディレクター 江口ひな子 ネットワーク報道部 記者 小倉真依 斉藤直哉)


大統領の演説を注視し続ける人も

大統領の演説や動向を、注視し続けている人がいます。

京都に住む在日ウクライナ人のウラディーミル・ミグダリスキーさん(49)です。2019年にゼレンスキー大統領が来日した際、通訳を務めました。

IT分野の専門職の人材を育成する大学院で、数学や統計学を教えているミグダリスキーさん。東京都内で開かれたIT関連の会議で1時間半ほど、ゼレンスキー大統領とやりとりした中で、賢い人という印象を持ったといいます。

ミグダリスキーさん
「IT分野について話を聞くために事前の準備をしていましたし、新しい技術について、理解しようとしていました。大統領はコメディアン出身だとよく言われますが、大学を卒業していて、経営者としても成功しています。賢い人だと思いますし、今のウクライナに必要な人だと思います」

ウクライナのオデッサには母親や弟がいて、気が休まる時がありません。

いまは冷静に対応するのは難しいとして、通訳の仕事は断っているといいます。

刻々と変わる戦況を把握するため、ゼレンスキー大統領が発信している演説や動向を日々、見続けています。

ミグダリスキーさん
「24時間態勢で動いていて、寝不足の顔だったり、ひげをそっていなかったりするのが見ていて分かります。今はスーツを着ている場合じゃないんです。ゼレンスキー大統領の姿は、どこか遠い存在ではなく、大統領と国民との間に横のつながり、団結が感じられる。国民が苦しいときは大統領も苦しいんだと感じることができます。1日も早い停戦を望みます」

移りゆくネットでの関心

一方、日本国内でのネットでの関心も変化しています。

ロシアが軍事侵攻を開始した2月24日。
ツイッターで「ウクライナ」について言及した投稿は30万件を超えました。

しかし、その後は投稿件数は減り続けています。

一方で増えているのが「ゼレンスキー」。

大統領が各国で演説するたびに投稿数が増えていき、日本向けにオンライン演説を行った3月23日には7万件を超え、「ゼレンスキー大統領」がトレンドワード入りしました。

何を語ったのか?

日本の演説で何を語ったのか。

演説はウクライナ語で行われましたが、ウクライナ大統領府が公表している英文をもとに、ワードクラウドで分析しました。

大きい文字がよく使われた文字です。

「russia」(ロシア)「ukraine」(ウクライナ)など国名に次いで多かったのが、「world」(世界)や「peace」(平和)といった言葉です。

また、「nuclear」(核)「chornobyl」(チェルノブイリ)など原発関連の言葉も目立ちました。

演説でゼレンスキー大統領は、まず日本の支援に対する感謝を述べた後、かつてチェルノブイリ原発で事故が起きたこと。そして、原発が攻撃を受けたことに言及しました。さらには化学兵器、特にサリンを使った攻撃が起きる可能性があることを訴えました。

こちらは3月24日「ゼレンスキー」という言葉とともにツイッターで投稿された言葉です。

演説」「国会」「オンライン」など会見が非常に注目されていたことがうかがえます。

良い」「上手」「上手い」などの投稿も多く、好意的な受け止めが多かったことがうかがえます。

ツイッターのコメント
『「平和と復興」「共に歩む」というキーワードをしっかり盛り込んだゼレンスキー大統領。本当に上手い』
『ホント良く日本のこと調べてる。日本に出来ることを的確に列挙していた』
『戦争への参加、軍事的協力も求めない、日本にできる事を考えた協力要請でした』

日本人に伝わりやすいように考えて発信されたメッセージと受け止める人もいました。

SNSで広がる演説動画

ゼレンスキー大統領本人のツイッターのフォロワーは570万人以上。
軍事侵攻が始まって以降、Tシャツ姿などで投稿された動画には10万件以上のいいねがついています。

SNSで広がる演説の動画。

政治とファッションの取材を長年続けてきたニューヨーク・タイムズのヴァネッサ・フリードマンさんが注目するのは、服装です。

以前はスーツ姿だったゼレンスキー大統領は、軍事侵攻が始まって以降、緑色のTシャツや上着を着ています。

ニューヨーク・タイムズ フリードマンさん
「同じく、ウクライナで現在戦っている市民や兵士の服装を想起させ、大統領の彼らとの連帯を示すものではないか」

フリードマンさんは、プーチン大統領との服装の違いにも政治スタンスの差が見られると指摘します。

ニューヨーク・タイムズ フリードマンさん
「プーチン大統領はヨーロッパのラグジュアリー・ブランド品を最も好み、それらを身につけることで、一貫して国民と自分の力の差、そして支配力をアピールしている。一方、ゼレンスキー大統領は、国民に近い立場の政治家というのを就任以来貫いていて、Tシャツなどを着用することでより明確にしている」

SNSでの拡散力によって、各国の対応にも違いが出るのではないかと指摘する識者もいます。

スタンフォード大学 フォード教授
「情報を隠し、メディアの発信を統制しているロシアに対して、ゼレンスキー大統領は、頻繁に国内の被害状況などをSNS上の動画などで世界に向けて発信している。緊急事態だということが、視覚的にも伝わるTシャツ姿だったり、スマートフォンの自撮りで情報を発信したりすることで、よりウクライナの窮状が伝わってくる。各国のメディアもウクライナから発信している。アメリカでは、ロシア側が発信している情報と見比べた上で、ウクライナを支援しようという動きが党派を超えて広まっているが、当然のことだ」

演説で広がる共感

ゼレンスキー大統領の日本での演説。

妻のオレナさんが、目の不自由な子どものためにウクライナ語で日本の童話を吹き込んで、オーディオブックを作ったことも紹介されました。

そして「遠く離れた両国ですが、私たちは似たような価値観を持っています。同じように温かい心を持っているので、実際には両国間の距離は感じません」と訴えました。

最後に日本語で「ありがとうございます」

ツイッターでは「日本人の心に響いた」とか「すごい刺さった」といった共感の声があがっていました。

EU、イギリス、アメリカなど各国の議会で演説を続けてきたゼレンスキー大統領。

ウクライナ政治に詳しい専門家は、メッセージの発信はウクライナが今後、民主主義国家として存続し続けるためには欠かせないと指摘します。

キングス・カレッジ・ロンドン ベレンソン教授
「各国でのスピーチで共通するのは、どういった話をすれば各国の人たちに伝わるのか、内容が非常に良く考え練られているということ。元コメディアンであり俳優である、メディアを熟知した人間として、受け取り手の反応を予想して話をするのが非常にうまい」

「今起こっていることはウクライナだけの問題ではない。この問題を見過ごすことは、民主主義全体の危機、つまりは諸外国の危機にもつながるのだということを様々な言葉で伝えている」

トップたちの発言 今後も注視し続けて

いまなおロシア軍は激しい攻撃を続け、戦闘が長期化する懸念は高まっています。

ウクライナ、ロシア、それぞれのトップは今後、何を訴え、どんなメッセージを発信していくのか。

そして、トップたちの発言を国際社会や日本、私たちは、どう受け止め、どう行動していくのか。

ウクライナ市民の多くが犠牲になっている悲惨な現状に目を背けずに、今後も注視し続ける必要があります。



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